6QUESTION & ANSWERS BY MARMOT ATHLETES RYUSEKI HIRAOKA MOUNTAIN GUIDE

高所登山ガイド・平岡竜石への質問。

Q1
なぜ、極限へ挑むのか?
標高7,000mを越えた世界は、まさに死と隣り合わせの極地です。肺に突き刺さるような薄く乾いた空気と、肌に突き刺さるような太陽の光線は、じりじりと体を蝕んでいきます。地上ではあたりまえにある空気も水も、必死にならなければ摂取できず、必死になって生きなければならない世界です。そこでは、生きることが唯一の欲求です。
そして、そんな世界を数日間経験し、下界に戻ると、とても平穏な気持ちになります。
必死に生きた自分と険しく聳える山を見つめながら、世界にはそれだけしか無いと思えるあの時がとても好きです。
Q2
過去、挑んだ数と場所は?
標高7,000mを越えるエクスペディションは、91年のシシャパンマ(8,027m)が最初です。それから95年のダウラギリⅠ峰(8,167m)、97年のナンガパルバット(8,125m)、99年のダウラギリⅠ峰東壁(8,167m)、2003年のランタンリルン(7,234m)、2007年のチョーオユー(8,201m)、2008年のマナスル(8,163m)の7回です。
その他に、毎年6,000m峰数座に登頂しています。6,000m峰のエクスペディションの数は、複数の山を一度に登ったりするので正確には数えられません。おそらく30回は越えているでしょう。
Q3
なかでも忘れられない場所は?
一つ一つのエクスペディションには、たくさんの思い出やエピソードがあり、甲乙付けがたいのですが、あえて一つ挙げるとするならダウラギリⅠ峰です。
ダウラギリⅠ峰には、これまで2回チャレンジしていますが、2回とも失敗に終わっています。95年の時は、初めてエクスペディションを自分自身でオーガナイズし、ヒマラヤン・エクスペディションの素晴らしさを実感し、困難さも味わいました。その教訓を活かして成功したのが97年のナンガパルバットです。そして、99年に再度ダウラギリⅠ峰に挑戦しました。
この時は、当時まだ3回しか登られていなかった東壁にたった2人で、アルパインスタイルで挑みました。結果は失敗に終わっていますが、この時に妥協せずに挑戦した経験が、今の山岳ガイドとしてエクスペディションをオーガナイズする上で原点になっています。
Q4
そのとき、あなたと共にした
Marmotは?
もうプロダクト名は忘れてしまいましたが、95年のダウラギリⅠ峰に行くときに買った、アウタージャケットとパンツが、僕にとって最初のMarmotです。
立体裁断のパンツや、硬いツバとゴムで顔の周りを覆うフードは、今でこそ当たり前ですが、当時はMarmotだけの性能でした。それまで使っていた日本製の物と比べて、軟らかく、しなやかで、とても着心地が良かったです。またジャケットのフードも強風でも頭から外れることがありませんでした。
Q5
あなたが一番気に入っている
Marmotは?
今、一番気に入っているのは『Genesis Jacket』です。タイトなシルエットですが、しなやかで着心地がとても良く、フードのフィット感も抜群に良いです。ソフトシェルの弱点と思われている防水性も良いので、この1年ほとんどこれしか着ていません。
それと『DriClime Windshirt』です。もはや説明の必要も無い定番の商品です。私自身も今着ているのが4着目です。軽くて、温かく、風も通さないので、アウターにもミドラーにもなります。低山ハイキングから8,000m峰まであらゆる登山で着ています。
Q6
次に挑む極限は?
来年は2つのエクスペディションを計画しています。1つ目は、春のアンナプルナⅡ峰(7,937m)とアンナプルナⅣ峰(7,525m)の連続登頂です。7,000m後半の2つの山を、酸素を使わずに挑戦したいと思っています。2つ目は、秋にダウラギリⅠ峰(8,167m)に日本初の公募登山隊を計画しています。14座ある8,000m峰の中でも比較的難しい山ですが、過去2回の挑戦した経験を活かして、合理的なタクティクスを組んで登頂を狙います。
Q7
そのとき、
共にするMarmotは?
アウタージャケットは『Genesis Jacket』と『Essence Jacket』。パンツは『Spire Pant」。ミドラーは 『DriClime Windshirt』『Power Stretch Half Zip』『Power Stretch Pant』。ダウンは『8000M Suit』。グローブは『Expedition Mitt』『Windstopper Glove』を予定しています。

(2010年3月)